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気ままに綴るエッセイ

教会長が気ままに綴るエッセイです。
行事報告もこちらで行いますのでお楽しみに。

2006年10月26日

慈しみの微笑み

上野の国立博物館で「仏像」展をみた。一本の木から彫られた一木仏ばかりの展示で、奈良時代から江戸時代のものまで素晴らしい仏像ばかりだ。
中でも私の心が癒されたのは「木喰仏」(もくじきぶつ)である。三十三観音菩薩坐像。丸みを帯びたふっくらとした顔に微笑みを携えた仏様たち。小千谷にある小栗山木喰観音堂が所蔵元である。新潟中越地震のときも、昔、苛酷な生活を強いられた農民たちにも、この微笑みからどれほどの安心の境地を得たことだろう。
木喰上人(1718年〜1810年)の作った 木彫の仏像は、微小仏とも呼ばれ、不思議な微笑みに特徴がある。 日本全国の遍路の際、各地で供養仏を彫り続け、ついに郷里(甲斐国)に戻ったときには 82才になっていた。 再び新たな願をかけ、2年後に故郷を後にし、 各地で修行を積み、92才で没。非常に多くの供養仏を彫り、 その数は千体を越えた。しばしば、 1日3体を仕上げるという速さで彫ったという。
いま、麻布教会の神霊殿に供えられている『松本儀助教話集』も儀助先生の写真が表紙になっており、その「笑顔」に救われる思いがする。木喰仏の微笑みに似た安堵感だ。
かつて金光教の多くの教会に「地上の太陽」と呼ばれた三代金光様のお写真が掲げられていた。そのお写真を見るだけで助かった思いになられた方もおられるはず。
私達は厳しい思いにさいなまれている時ほど、慈しみの笑顔に救いの境地を覚える。
徳のある微笑みは人を救う。そういう働きのできる「笑顔」を育みたいものである。

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