仲間うちにだけ通じる特殊用語。専門用語。職業用語のことを「ジャーゴン」というのだそうだ。
私は、今年2つのお役を頂いた。一つは、金光教放送センターの協議員。金光教のラジオ放送の原稿を書き、協議員・センター職員らと検討してラジオ放送する。もう一つは、金光新聞(以下新聞)の8面に掲載される「信心真話」の執筆者である。「金光教の神観や救済観、信心による助かりの姿、社会に向けた金光教の願いなどを、事例を題材にお伝えする」記事と説明されている。
基本的にラジオは、未信奉者が対象。新聞は信奉者が対象である。だから、ラジオにはジャーゴンが使えない。新聞は、ジャーゴンが使えるという特性がある。
例えば「おかげ」という言葉。一般的にも「おかげさまで…」とか「…のおかげで」という使い方はされるが、「それはおかげだったなあ」「おかげを頂きましょう」「それはおかげにせにゃならん」などは教内ジャーゴンとしての使い方と言っていいのだろう。
しかし、ラジオでは、言葉を言い換えて使わなければリスナー(聞き手)に伝わらない。そこをどう伝えるかが協議員の腕の見せ所でもある。
一方で新聞ではあえてジャーゴンを使うことで信仰的感性を発揚することも可能と考える。信奉者は「おかげ」という言葉に敏感。教内的にはとても便利な言葉であり、私も教話や新聞などでは多用してしまう。「おかげ」「神様」「お徳」などという言葉は信奉者としては魅力ある言葉だと思うからである。
最近の若者は「やばい」という言葉をいいときにも使うというようになったという。「やばいおいしさ」「やばいくらい好きになっちゃった」など、これも若者のジャーゴンだろう。
近いうちに若い信奉者から「先生、やばいおかげを頂きました」という話を聞かされるかもしれない。
これは「やばい」ことなのだろうか?「おかげ」を頂かねばならん。(笑)