「台風のおかげ 」
人間の難儀を台風に置き換えてわかりやすく
難儀に対しての心構えを述べられている。
台風というものは、天地自然の働きで吹くのであって、それをおかげにさせて頂かねばならない。だからすべての物事は、当たってくるものに恐れないで、当たってくるものに負けないようにおかげをこうむらねばならぬ。当たってもおかげの風にしてもらう。無風状態というのは、生きていることではない。生きた天地には生きた働きというものがある。
信心しているから難儀が無いということはない。人間一生の長い間には難儀が訪れる。その難儀に直面して、難儀を受けていく力を頂き、おかげにしていかなければならない。これに対して教祖様は、難は、みかげと思えと言われる。難ということは、神様が試練を与えて下さっている。神様がこの難儀を助けて下さって、難儀をしのぎますと、即、人間が大分練れてまいります。神様に近づいていくことになります。難があってその難を神様に経験させて頂いていく。難儀というものがあればこそ、その刺激を受けるのである。難が無ければ信心など真剣にできない。